【海外SEM事情】Efficient Frontier社副社長インタビュー
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11月13日(金)に来日した、Efficient Frontier社のNick Morley氏、Bill Lan氏、Sunny Eun女史に、アメリカとイギリスのインターネット広告の現状と今後の展望について、インタビューを行ないました。
○スピーカー
Nick Morley(写真中央)
:Efficient Frontier ロンドン支社 国際営業兼顧客開発担当副社長
Bill Lan(写真左)
:Efficient Frontier米国サニーベール本社 グローバル・アカウント・ディレクター
Sunny Eun(写真右)
:Efficient Frontier米国ニューヨーク支社 アソシエイト・アカウントマネージャー
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Efficient Frontier社副社長インタビュー
~イギリスのネット広告の現状と未来について
(VIXIA)イギリスの2009年上半期の広告費のメディア別のシェアにおいてインターネットが23.5%となり、テレビ広告費のシェア21.9%を追い抜き、最大のメディアになりました。この要因は、何だと思われますか?
(Nick)いくつかの要因が考えられます。第1の要因は、インターネット広告は広告効果を計測可能であるということです。クリックからコンバージョンまでを計測し、広告費がどのくらいコンバージョンに貢献しているか、インターネット広告では数値で把握することができます。
第2の要因は、相対的なもので、インターネット広告以外のメディアの広告費が削減されている中で、インターネット広告だけが増加したため最大のメディアとなったものです。 2008年末の金融不況で、多くのイギリス企業では広告費全体を削減しました。広告主は各々のメディアにどれくらいの広告効果があるのかを重視しました。その中でインターネット広告は効果計測ができ、効果を数値で把握することができるので予算が増加しております。バナー広告費は前期より若干多少シェアが減少しましたが、検索広告費はシェアが6.8%増えており、インターネット広告全体ではシェアが拡大しています。一方で、テレビやラジオなどは大幅に縮小しています。全体の広告費が縮小している中で、インターネット広告費が拡大したため、結果的にインターネット広告が最大のメディアになったものです。
(VIXIA)広告費の縮小を業界別に見ると、どの業界がもっとも縮小したでしょうか?
(Nick)やはり金融業界です。以前、金融業界はかなりの広告費を投じていました。クレジットカードや住宅ローンなどの業界は特にそうです。それが今では顧客獲得や広告費の増額がとても難しくなってしまっています。
(Nick)3番目の要因は、人々が以前よりも多くの時間をインターネットで過ごすようになったことです。ブロードバンド環境が普及し、電話機の機能が向上してモバイルでもWeb閲覧でき、ネット環境は快適になっています。WiFiの普及もあります。WiFiは、ショッピングセンターやオフィス、コーヒーハウス、パブ、その他多くの場所で使えるようになっています。それらのネット環境が向上したため、より多くの人々がより多くの時間をコンピューターの前で過ごすようになったのです。人々のインターネット利用時間自体が拡大しているため、インターネットの広告としての価値が向上しており、それが広告費増加に 影響しています。
(VIXIA)次の質問にいきます。アメリカとイギリスのインターネット広告市場、とくにリスティング広告市場にはどのような差異はあるでしょうか?
(Nick)アメリカとイギリスは、非常に似ている市場といえます。広告もアメリカと同じくらいに洗練されています。もちろん異なる点もあります。例えばイギリスではインターネットはテレビよりも大きなメディアになっていますが、アメリカではテレビは今でも支配的なメディアです。しかし発展の段階は同じと 言えるでしょう。
(VIXIA)ソーシャル・ネットワークについてはどうでしょうか?アメリカでは、ソーシャル・ネットワークが 徐々に大きくなっています。TwitterやFacebook、MySpaceなどが代表的です。イギリスでも、アメリカと同じようにTwitterでつぶやいたり、Facebookでコミュニケーションを広げたりしていますか?
(Nick)もちろん、イギリスでもソーシャル・ネットワークの利用はどんどん拡大しています。そのなかでソーシャル・メディアを広告メディアとしてどのように消費者との接点に使えるか、広告主が試行錯誤しているのが現状です。ただアメリカ人とイギリス人では、気質が少々異なる気がします。私が思うに、アメリカ人は文化的に自分たちのことを積極的に話すような気がします。イギリスは、アメリカ人のように自分を語るではなく、少し観察的な態度でソーシャル・ネットワークを利用しているようです。イギリスの人口を考えてソーシャル・ネットワークのページビューが多いことから、そのことが伺えます。
(VIXIA)インターネット広告は、人々の生活に入っていると感じていますか?
(Nick)ええ、大いに感じます。インターネット広告はとてもターゲティングが的確にされています。消費者行動に合わせてターゲティングもできます。 Gmailに配信される広告を見ても、自分の興味にあった広告が配信されていると感じます。ターゲティングが的確にできることも、インターネット広告が拡大している要因の1つです。
(Sunny)私も大いに感じます。例えばホテル予約サイトのエクスペディア(http://www.expedia.com)では、地名を検索すると、その地名あるホテルが簡単に検索できます。
(VIXIA)最近インターネットに関して、イギリス発の情報が多い気がします。先ほどのインターネット広告が最大のメディアになった件もそうです。イギリスは先進的な市場と言えるのでしょうか。またEfficient Frontier社のグローバル戦略の中で、イギリスは重要な位置を占めているでしょうか?
(Nick)イギリス市場は戦略上とても重要です。Googleでは海外で第2番目に大きな市場です。不況の影響はいまだに残っていますが、イギリスはGoogleにとってとても重要な市場です。Efficient Frontierの顧客でも、イギリス市場の広告費がアメリカに次いで2番目に多いです。テクノロジーも進んでいます。
(VIXIA)Efficient Frontierのグローバル戦略にとって、イギリスは「ヨーロッパの玄関」の役割でしょうか。ヨーロッパ戦略を、最初に着手するような?
(Nick)相対的にいうと、イギリスはSEMにおいて、ドイツやフランスよりも進んでいます。しかしドイツもフランスも急速に成長しています。SEMに投じる広告費が多くなれば、広告自体が洗練されていき、広告主はより効率良く運用しようとします。Efficient Frontierは、イギリス、フランス、ドイツ、スペインなどにも支社があり、ヨーロッパに多くの顧客を持っています。それらの顧客の取扱高は今でも成長しています。アメリカ企業のイギリス進出やイギリス企業での顧客獲得が順調なこともあってイギリスが進んでいると言えますが、そのほかの国での取引も伸びています。
(VIXIA)次に検索エンジンの未来について質問します。例えば、Googleは住宅ローン広告の比較情報を提供しはじめました。Googleは現在の検索ターゲット広告やコンテンツターゲット広告、プレースメントターゲット広告以外にも、価格比較情報サイトの分野にも入ろうとしているのでしょうか?
(Bill)潜在的には考えられます。バナー広告やYouTubeなどの動画展開も、Googleの拡大戦略と言えるでしょう。Googleは2タ イプの方向で、サービスを拡大しています。1つはテレビ広告や、ラジオ広告などの既存のマスメディアを取り込んでいく形での拡大です。もう一方は、広告のバリエーションが増加することによる拡大です。比較広告もそうですが、Froogleなどの商品検索や、AdMobなどのモバイル広告の分野にも進出しています。
(VIXIA)Bingについて、はどうでしょうか?Google、Yahoo!、Bingと3大検索エンジンになるでしょうか?
(Nick)3大検索はないでしょう。Yahoo!はマイクロソフトと統合され、2大検索エンジンとなると予想しております。Googleは引き続き支配的な地位を占める一方、マイクロソフトとYahoo!は提携してGoogleの競合相手となります。Bingは、色々な可能性があります。マイクロソフトは巨額の広告費をBingに投じています。Bingの成長が今後続くかはわかりませんが、成長していくことが望ましいと思います。
(VIXIA)Bingはとてもハイスペックな検索エンジンだと思います。Googleに対して、Bingは優れていると感じますか?
(Bill)BingはGoogleとは全く異なった特徴のものです。Googleよりも良いと感じる人もいるでしょうし、優れていると感じる人もいると思います。しかしBingは情報の構築の仕方自体がGoogleとは異なるので、一概に優れているとは言えないと思います。検索ユーザーの好みもあります。BingはGoogleとは異なる方法で、検索結果を提供するのです。最終的には検索目的やユーザーの好みによってGoogleとBingの利用は分かれて行くでしょう。
(VIXIA)Efficient Frontierが対応済みのBingの動向は弊社も気になるところです。ありがとうございました。
インタビュー&文章:池村健郎(VIXIA)
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